作品感想:名探偵コナン ゼロの執行人

興行収入を見守りたいサイト!の元となる映画館のチケット販売を取り始めたのは、まもなくちょうど5周年を迎えますが2013年4月28日からです。当時の2ch(現在の5ch)の興行収入を見守るスレでは各上映回の作品の販売記号や販売数を有志の書き込みがされていましたが、これを網羅的に定型的にプログラムで自動的に行ってしまおうというのがきっかけです。また、そのきっかけの後押しをしてくれたのが、名探偵コナンという作品です。昨年こそ興行収入69億円弱を上げて邦画年間一位を取りましたが、当時は30億円少し上程度のまだ年間トップ10中位ほどの位置付けで、世間からの評価は他にも多くある子供&ファミリー向けの一つとみなされていました。ただその一方で一部の興行に明るい方々からは、他のファミリー作品とは違う対象からも支持されるとても興味深い作品という声もありました。興行収入を見守りたいサイト!で時間帯や日別、チェーン毎の詳細な数字を取るようになって、そういった作品の興行イメージもかなり明らかになったのではないか思っています。

さて、前置きが長くなりましたが今年の最新作『名探偵コナン ゼロの執行人』です。この作品は世間では全く注目されてませんが、立川譲監督のメジャーデビュー作品でもあります。立川譲監督はアニメミライ2013の一作として公開された『デス・ビリヤード』でオリジナルなとても印象的な世界観をゼロから作り上げられたのに感動し、私はお名前を覚えさせていただきました。本作は、その監督がコテコテに固まった世界観を持ったコナンという作品をどう料理されるかに関心を持って鑑賞へ臨ました。

(C)2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

さて、以下その作品を見ての印象ですが、コナンという枠組みの中のシリーズ作品の一本に仕上げるのに難しい脚本をうまくさばかれて演出しきったのかなという印象でした。その分立川譲監督の個性は余り見受けられず、脚本を書かれた櫻井武晴さんのカラーが目立っていましたね。次に監督される機会があったら立川譲監督のカラーが表に出る作品をぜひ見てみたいですね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする